ヴァスコ・ダ・ガマ×濃厚ビーフカレー開発秘話 おいしさを構成する複合的な要素地道な試作の連続でその味に近づく オーナー 白石洋造氏

開発秘話 写真
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濃厚な甘さと辛さの時間差攻撃そのインパクトにファン多数

大阪駅から電車で約15分、高槻駅のほど近くにある『ヴァスコ・ダ・ガマ』は今日も行列が絶えない。店主の白石洋造さんは洋食店で10年ほど修行したのち独立、2011年に欧風カレーの店を開く。ヨーロッパにスパイスを運んだ航海士、ヴァスコ・ダ・ガマの名前を店名とした。
「誰でも一度は聞いたことのある名前やし、インパクトもあるしね」と笑う。インパクトは店名だけでなく、その味にも大いにあり。リンゴやオレンジ、香味野菜の甘みがあざやかに感じられた後、ガツンと辛みがやってくる。この時間差攻撃たるや、「おいしい衝撃」と称したくなる。
「まさにそれが私の第一印象です。ひと口食べると、フルーティな甘さの後に辛さが押し寄せてくる。スプーンが止まらず、気がつけば完食していました。」
そう語るのはレトルト開発を担当したハウス食品 開発研究所の渡邊香苗さん。入社2年目、新製品開発を任されたのは今回が初めてだった。

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複雑で複合的なおいしさの凝縮形そこをいかにレトルト製品で表現していくか

「うちのカレーはまず牛スネのかたまり肉と香味野菜、フルーツを大鍋に入れて煮込むところから始まります。もうかき混ぜられんぐらいたっぷり詰め込んでね。アクを取りつつ煮詰めて、肉は取り出して残りを裏ごしに。そうして出来たブイヨンに今度はスパイス、数種のチャツネ、牛乳なんかを合わせていくんです」
『ヴァスコ・ダ・ガマ』のカレーのベースである。お客様の反応を見ながら改良を重ね、白石さんが4年ほどかけて磨き上げた味わいだ。
「砂糖は使わず、野菜と果物、ハチミツで甘みを表現する。辛さも食べてすぐ感じられるもの、後からじんわりくるものと掛け合わせる。複合的な味わいにしたいんです。舌のいろんなところで楽しめるようなね」
そんなニュアンス豊かなカレーのレトルト食品での製品化、一筋縄ではいかなかった。しかし「私は、難しければ難しいほど燃えるタイプです。」と渡邊さん。約3か月におよぶ開発期間中、何度も試作が繰り返される。

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一本調子ではない多層的な味わいを表現するためになされた工夫の数々

味の核となる甘みと辛み、そのバランスを表現することがまず難問だった。
「どちらかを際立たせると片方が弱くなる。両方を強めると全体的に味がぼやけてしまって。特にレトルト殺菌をすると弱くなってしまう甘みが難しかったです」
『ヴァスコ・ダ・ガマ』のカレーにはリンゴとオレンジが使われている。このオレンジが、商品化においてひとつのキーポイントだったと渡邊さんは言う。
「オレンジも種類によって創り出す甘みが全く違います。いくつも試した結果、蜜のような甘味と爽やかな甘味を持ち合わせたものが、相性抜群でした。トータルバランスが格段に良くなり、課題であった甘辛のメリハリを表現することに繋がりました。」
フルーツもただ量を加えるのではなく、複数種類を選定し、果汁とペーストを併用することで、複雑な甘みと質感を表現。もちろんそれだけではない。辛さは一味唐辛子、焙煎した唐辛子、白コショウ、黒コショウを主に使い、辛みの出方と香りを“白石流”に調えていった。これらのベストな配合バランスを追求した結果が、本製品なのである。

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たっぷりチーズでお店のスタイルを楽しもう

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お店で人気なのが、チーズのトッピング。
「とろけるチーズをドサッとカレーの上にのせて、オーブンで少々焼くのがおすすめ。店で人気のトッピングなんです」と白石さん。またキャベツのピクルスを添えるのが『ヴァスコ・ダ・ガマ』では定番のスタイルだ。
「刻んだキャベツはサッと湯通ししておきます。米酢と水を合わせたものを沸かし、砂糖少々にタネをとった鷹の爪を入れて、キャベツを漬け込む。3~4日しっかり漬けたものを出していますよ」
ぜひ、お試しあれ。

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