不思議香菜 ツナパハ×スリランカカリー<チキン> 開発秘話 ツナパハ流「辛い×おいしい」をパウチ内に閉じ込めるまで オーナー 前田勝利氏

開発秘話 写真
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大切にしてきた現地の味わい香り立つスパイスと辛み

 口に含んでまず最初に感じられるのは、鮮やかな辛み。そしてすぐココナッツミルクのやさしい甘みが口内をカバーし、最後にゆっくりと旨みが押し寄せてくる。この三段構成が『不思議香菜ツナパハ』のカレーの魅力だ。辛さは強いのだけれど、甘みと旨みとのバランスが絶妙で、またスプーンを運んでしまう。やみつきになるリピーターも多く、福岡の地で30年以上にわたり人気を誇っている。
 「オープンは1988年、年明けすぐに平成になりました。まだスパイスも簡単には手に入らない頃です。そんな時代にスリランカからコックさんに来てもらってね」
とは、オーナーである前田勝利さんの談。当時はスパイシーな味わいに拒否感をあらわにする客も少なくなかったという。
 「気にせず現地の味でやってくれ、とシェフにお願いしてました。そうじゃないと彼らの個性がなくなり、味にキレがなくなりますから」
 慧眼が功を奏し、その後着実にファンが増えていった。

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複雑な辛みとコクのある甘みを表現するための工夫の数々

 製品化に向け担当を任されたのは、ハウス食品開発研究所の萩原千絵さん。入社して20年以上、開発のベテランである。
「製品化するにあたってまず、お店として何を大事にされているのだろうと考えました。前田さんにお話をうかがい、自分でもお店のレシピのとおり何度も作ってみて、やはりまずこだわりは辛さににあるのだな、と」
『ツナパハ』のカレーの辛さには複雑さがある、と萩原さん。そこを表現するため、辛みが際立つ唐辛子、香りがよく立つ唐辛子、そしてフレッシュ感のある青唐辛子と3種を軸に据えて、辛さが多層的に感じられるようにした。
「次は甘みです。ココナッツミルクは我が社史上最大級にたっぷりと使用して、お店のコクのある甘みを表現しました」
リッチにココナッツミルクを感じさせつつも、あくまで第1印象は辛みとスパイス感。その感じさせ方にも配慮しつつ、試作が繰り返された。

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日本人になじみある旨みそして柑橘香もポイントに

 「スリランカカレーの特徴のひとつはね、ものによってモルディブフィッシュというカツオブシのようなものを使うんです。お店のカレーでも同様に旨みを担うものとして使われていますよ」と前田さん。日本人が大好きなカツオの旨みが、なんとスリランカのカレーにとっても欠かせないものだったとは。製品化にあたっても、かつおぶしエキスが使用された。
またお店では、最後にレモンをひとしぼりで完成となる。すっきりした香りを加えることで食欲がそそられるわけだが、レトルト化にあたってはレモングラスのフレーバーを加えることで、そのニュアンスを表現した。
しっかり辛いけれど食べやすくもあり、日本人にはなじみの旨みも備える。
「社内でも発売前から多くのファンができて、私のところに『食べたいんだけど、ないかな?』なんて訪ねてくる人が多かったんですよ」と萩原さんは目を細めた。

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クリスピーなトッピングでお店のスタイルに近づけよう

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 ご自宅で、より本格的に味わうためのポイントを前田さんが教えてくれた。
「ミックスパウダー、いわゆるガラムマサラのようなものを小さじ1ぐらい加えてみてはどうでしょう」
香りがさらに立って、フレッシュな味わいが楽しめるそう。またお店ではスパイシーなスナック菓子を少量トッピングとしてライスの上にのせている。クリスピーな食感が加わり、なんともいいアクセントになるので、お試しを。

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