カレーの日本史 平成

日本製のカレーが、海を渡って世界へと、さらには宇宙へと旅立っていきました。日本の国民食カレーが、世界の人々を笑顔で結びつけるという新たな時代へと発展しています。国内では新たなカレーブームが起こったり、ご当地のカレーが生まれるなど、ますます国民に愛される料理へと進化をとげていきます。

1990年(平成2年)

タイ料理レストランがブームに

このころから、タイ料理レストランがブームに。それまでのカレーのイメージとはかなり異なるココナッツ風味のタイカレーが人気を集め、定着していきます。

1992年(平成4年)

NASAの宇宙飛行士・毛利衛さんが宇宙でレトルトカレーを食べる

毛利さんが持っていった宇宙で食べる食事の中にレトルトカレーがありました。元々レトルトパウチ食品というのはアメリカの宇宙開発の一環としてNASAで生まれたもので、すでに1969年のアポロ11号の宇宙食として採用されています。しかし、宇宙でカレーを食べたのは毛利さんが第一号。同乗のクルーにも好評で、以来レトルトカレーは宇宙食のメニューに加えられるようになりました。

1993年(平成5年)

「ハウス食品工業株式会社」から「ハウス食品株式会社」に社名変更

1996年(平成8年)

ハウス食品、「こくまろカレー」(ルウカレー)を発売

調理時に2種類以上のルウを混ぜ合わせるというお客様の声から生まれたルウカレーとして発売。「あめ色玉ねぎのコクのルウ」と「生クリームのまろやかルウ」、2つのルウをブレンドして仕上げた、コク深いカレーが登場。

1999年(平成11年)

ハウス食品、「咖喱屋カレー」(レトルトカレー)を発売

横浜市・同市商工会議所・海上自衛隊が「カレーの街よこすか推進委員会」を設立

横須賀市・同市商工会議所・海上自衛隊が「カレーの街よこすか推進委員会」を設立し、イギリス海軍のカレーをルーツに海軍カレーで街おこし。イギリス海軍より伝わった当時のカレーレシピをもとに海軍カレーを再現し、カレー発信の地として広くPRしています。

2002年(平成14年)

北海道発祥の「スープカレー」が全国的にブームに

2002年から2006年ごろにかけて、北海道発祥の「スープカレー」が全国的ブームに。同じく北海道発の白いカレー「ホワイトカレー」は2006年にそのブームが全国に広がりました。
また、兵庫県姫路市にある居酒屋のまかない料理が発祥と言われている「カレー鍋」も口コミで広まり、飲食店のメニューとして登場。2007年、2008年には各食品メーカーが家庭用の「カレー鍋のつゆ」を発売しました。

2007年(平成19年)

宇宙飛行士へ供給するために開発したレトルトカレーが、宇宙航空研究開発機構(JAXA)により「宇宙日本食」として認証される

国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する宇宙飛行士へ供給するために開発した、レトルトビーフカレー、レトルトポークカレー、レトルトチキンカレーが、宇宙航空研究開発機構(JAXA)により「宇宙日本食」として認証される。

2008年(平成20年)以降

キーマカレーやバターチキンカレーがブームに

カフェ風のキーマカレーやバターチキンカレーなど、新たなタイプのカレーが外食店のメニューに登場。徐々に認知度も高まり、家庭でキーマカレーやバターチキンカレーを作って食べるという習慣が少しずつ普及し始めました。

2017年(平成29年)

大阪スパイスカレーがブームに

欧風ではなく、どちらかというとインドやスリランカ系のスパイス使いにこだわらない、自由な発想でスパイスを独自調合して作る大阪スパイスカレーがブームに。その後、オリジナリティ溢れるカレーが人気を集め、全国に広がっています。

※掲載情報は2020年11月時点のものです。

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