【グリーンカレーレシピ】プロが教える本場タイの味!簡単アレンジも

【グリーンカレーレシピ】プロが教える本場タイの味!簡単アレンジも

グリーンカレーは、すっきりとした辛さが特徴のタイ料理です。今回は、そんなグリーンカレーの魅力や本格レシピを、タイ料理の講師として活躍する料理家・梅木幸恵さんにご紹介いただきました。いつものカレールウや電子レンジで手軽に作れるアレンジレシピもチェック!

グリーンカレーはフレッシュな辛さが魅力!

グリーンカレー1

タイカレーの一種であるグリーンカレーは、カレーペーストに生の唐辛子を使いフレッシュな風味が一番の魅力。タイカレーのなかでも、最も辛さが引き立つカレーです。そのすっきりした辛さにココナッツミルクのまろやかさが加わり、バランスのとれた味わいになるのも人気の理由でしょう。

定番の具材は、鶏肉や牛肉、魚のつみれ、マクアプロ(丸なす)、マクアプアン(すずめなすび)、プリックチーファー(ししとう)など。添えものとしては、ごはんや「ロティ」という薄焼きパンのようなものがあり、発酵米麺の「カノムジーン」にグリーンカレーをかけて食べることもよくあります。

梅木幸恵さん

タイではグリーンカレー味の炒飯があり、揚げた魚やアヒルの塩漬け卵が添えられ、よく親しまれています。

【ポイント】ココナッツミルクは薄めて、辛さを立たせる

グリーンカレー2

グリーンカレーは、特徴である「フレッシュな辛さを立たせること」がおいしさの秘けつ。本場タイでは、日本で食べるグリーンカレーほどココナッツミルクが濃くないため、すっきりした辛さが引き立ちます。そのため、本場の味に近づけるには、ココナッツミルクは濃度を下げて使うことがポイント。また、グリーンカレーはタイ語で「ゲーンキアウワーン」といいますが、「ワーン(甘い)」と表されているように、辛さを立たせながらもヤシ砂糖で甘味が感じられるように調整すると本格的な味わいになります。

【基本レシピ】プロが教える!本格グリーンカレー

グリーンカレー3

ご紹介するのは、本場タイのグリーンカレーを、日本で手に入る食材で無理なく再現した梅木さんのオリジナルレシピです。材料の鶏むね肉は、鶏もも肉や牛肉に代えるとコクのある味わいになるので、お好みのものをお使いください。

梅木幸恵さん

タイの家庭では、大皿のカレーやおかずを各自が取り分けて食べることが。一方、レストランではカレーが個別の器に盛られ、鮮やかな花やバナナの葉が添えられたりと、見た目も華やか! 家でも花や葉をちょっと添えるだけで、ぐっとタイらしくなるので、ぜひ試してみてくださいね。

【材料】3~4人分

鶏むね肉…150g
なす…1本
赤パプリカ…1/4〜1/2個
こぶみかんの葉…2枚
※冷凍保存可能
タイバジル(ホラパー)の葉…1/2カップ
※スイートバジルの葉でも代用可能。タイバジル(ホラパー)はスイートバジルに似たさわやかな香りが特徴のハーブ。日本でもよく見かけるホーリーバジル(ガパオ)はワイルドな香りが特徴でグリーンカレーには通常使用しない。
グリーンカレーペースト(市販品)…50g
ハウス ギャバン15gクミン <パウダー>…小さじ1/4
ハウス ギャバン15gコリアンダー <パウダー>…小さじ1/2
ココナッツミルク…230ml

<A>
薄めたココナッツミルク…320ml
※ココナッツミルク20mlと水300mlを合わせたもの。
ナンプラー…大さじ1~
ヤシ砂糖…大さじ1~
※白砂糖でも代用可能。白砂糖は、甘さがストレートに出やすいので、分量はヤシ砂糖よりやや少なめがよい。

【作り方】

鶏むね肉は、筋に対して垂直の向きに5mm幅の薄切りにする。なすは乱切りにし、赤パプリカは短冊状に切る。こぶみかんの葉は芯を取り、2等分にちぎる。ココナッツミルクは脂肪分と水分が分離していることがあるので、開封前によく振っておく。

鍋にグリーンカレーペースト、クミン、コリアンダーを入れて弱火〜中火にかけ、ココナッツミルクを少量ずつ(230mlを3〜4回に分けて)加えながらじっくり加熱し、香りを引き出す。ココナッツミルクの油が浮き、ペーストが少しもったりしてくるまで加熱する。

POINT!
ココナッツミルクは少量ずつ加えながら加熱することで、ココナッツミルクの油分がじわじわと出てきます。その油分にスパイスの香りや色が移りおいしく仕上がります。
あえて乳化させないように、混ぜすぎには注意してください。一度混ぜたら放置し、焦げないように軽く混ぜるようにしましょう。

2の鍋に鶏むね肉とナンプラー、ヤシ砂糖を加え、煮込む。肉の表面の色が変わったら、薄めたココナッツミルクを入れる。

POINT!
ナンプラーやヤシ砂糖は、まず大さじ1を加え、最後に味を見て必要なら少したして(好みで大さじ1/2程度)調整しましょう。

沸騰したら、なすを加えて10分ほど中火で煮る。さらに、赤パプリカ、こぶみかんの葉を加え、1分ほど煮る。

タイバジルの葉を加えて再度沸騰したら火を止める。

POINT!
こぶみかんの葉やタイバジルなどの生のハーブは、加熱しすぎると香りが飛んでしまうので最後に加えるとよいでしょう。

【おすすめ】いつものカレールウや電子レンジで作る!簡単グリーンカレーレシピ3選

グリーンカレーをもっと手軽に楽しみたいという人に向けて、簡単アレンジレシピをご紹介します。グリーンカレーに合う具材のチョイスも、ぜひチェックしてみてください!

1.電子レンジで簡単!えびとブロッコリーのグリーンカレー風

「えびとブロッコリーのグリーンカレー風」の画像

グリーンカレー専用のルウを使うので味つけいらずで、電子レンジで手早く作れる簡単レシピ。具材も火通りがよく下準備の少ない食材を使うので、手軽にグリーンカレーが楽しめます。ポイントはマヨネーズを使うこと! エスニックのような酸味と油で炒めたような風味が出て、より奥深い味わいのカレーになります。

2.スパイスと具材の合わせ技!ツナ缶のグリーンカレー風スパイスカレー

「レンジで作るツナ缶のグリーンカレー風スパイスカレー」の画像

スパイスと具材の組み合わせを工夫し、グリーンカレー風に仕上げたアイデアカレー。ココナッツオイルと牛乳でココナッツミルクの風味を出しています。ツナはノンオイルのものを使うことで、ツナの香りが立ちすぎたり、油っぽくなることなく、バランスのとれた味わいに。電子レンジで作れるのも手軽で魅力的です。

3.暑い日にさっぱり食べたい!グリーンカレーそうめん

「グリーンカレーそうめん」の画像

グリーンカレーに発酵米麺「カノムジーン」を合わせたタイの定番メニューを、身近なそうめんで代用したレシピ。辛味のきいた温かいグリーンカレーに、冷たいそうめんがよく合います。グリーンカレーにはめんつゆを加えることで、そうめんと相性抜群に。お好みでパクチーを添えても!

梅木幸恵さん

さわやかな辛味とヤシ砂糖の甘味をココナッツミルクのまろやかさが包み込み、一度食べるとやみつきになるグリーンカレー! まずは本場のすっきりとした味わいをお試しいただき、そこからココナッツミルクの濃度や甘味を調整するなど、自分好みにアレンジしてみてくださいね。

▼他のタイカレーレシピはこちら!

監修者プロフィール

梅木幸恵さん

梅木 幸恵(うめき ゆきえ)

料理家。2009年にタイへ渡り、以降16年間、日本とタイを行き来しながら、本場の味を活かした手軽で健康的なタイ料理や季節のフィンガーフードのレッスンを開催している。また、日本ではNHK文化センターをはじめとするカルチャーセンターでの料理講師を務める他、テレビ出演や企業の商品開発、レシピ作成にも携わっている。
Instagram

※掲載情報は、2025年3月時点のものです。

page top