トマト
じつは春からおいしい!真っ赤なヘルシー野菜
赤い色素リコピンが豊富に含まれています。加熱すると、ビタミンCは壊れる反面、リコピンの吸収率はアップ。つまり、生でも加熱してもヘルシーな野菜といえます。夏野菜というイメージがありますが、実は春からおいしく食べられる野菜です。
1.どんなトマト選んでる?
へた
へたが青々としているものを。へたがしおれているものは、収穫後に時間が経過している証拠。また、へたの周りなどにひび割れができたものは、裂果といい、水分を吸いすぎてしまっていておいしくありません。
お尻の「星」
お尻の部分に、星のように放射状の筋がたくさん出ているものを選びましょう。この筋の数は、種の詰まった子室の数と同じです。多いほど、ジューシーで甘くなります。
色・形・手触り
全体に丸みがあり、赤くつやがあり、実がかたく締まっているもの。いびつなものや、触るとぶよぶよと柔らかいものは避けて。
重さ
持ってみてずっしりと重みがあるもの。水に入れてみて沈むものは、糖度が高くおいしい。
2.保存&下ごしらえのコツ
青いものは常温で“追熟”を
青いところが残っているトマトは、20度以上のところに置いておくと、さらに熟して赤くなる性質があります。風のあたらないところに常温で保存して追熟させましょう。
トマトは寒さが嫌い
トマトは基本的に寒さを嫌うので、真夏以外は冷蔵庫に入れなくて大丈夫。暑い時期は、トマトどうしがくっつきあわないように一つずつペーパータオルに包み、へたを下にして冷蔵庫の野菜室へ。
よく切れる包丁で切る!
特に皮付きのまま切るときは、くれぐれもよく切れる包丁で。切れない包丁を使うと、トマトの細胞がつぶれ、おいしい汁がどんどん流れ出てしまいます。
皮むきは直火に当てるか、サッと湯にくぐらす
へたの部分にフォークなどを刺して直火に当てると、すぐに皮がはじけて簡単に皮がむけ、水っぽくなりません。「湯むき」をする場合は、加熱しすぎに注意。へたをとり、お尻に十文字の切れ目を入れてさっと熱湯にくぐらせ、すぐ冷水に取ります。
加熱調理に便利な、丸ごと冷凍トマト
トマトを皮付きのまま冷凍すると、解凍するとき簡単に皮がむけて、加熱調理に便利です。
3.品種と旬
世界中に数千種もあるといわれるトマト。大きさによって大玉、ミディトマト(中玉)、ミニトマトに分けられ、色によってピンク系、赤系などに分けられます。生食にはピンク系、加熱するなら赤系が好まれます。近年は品種改良が進み、特にミディトマト、ミニトマトには数え切れないほどの種類が。産地、ブランドによって様々な味が楽しめます。
大玉トマト
旬:3月〜5月(冬春トマト)、6月〜9月(夏秋トマト) / 主な生産地:熊本県、愛知県(冬春トマト)、北海道、茨城県、福島県(夏秋トマト)
主要品種は桃太郎。サラダなどの生食に適したピンク系大玉トマトで、最も多く作られています。熟しても実がくずれにくいのが特徴。 旬は夏とされており、出荷量が多いのは真夏ですが、南米の高地原産で、高温多湿を嫌う性質から、近年は春〜初夏と初秋以降のトマトがより味が濃くて美味とされています。
ミディトマト
大玉とミニの中間に位置する品種。扱いやすく、さまざまな品種が栽培されています。果肉がしっかりしているため、サラダのほか、加熱調理にもむきます。糖度を上げてフルーツトマトとして売り出されるものも。
フルーツトマト
糖度の高いトマトの総称。桃太郎などの大玉やミディトマトを、水分や肥料を極端に制限して育て、通常のトマトより甘く、フルーツのような味わいの実をつけさせます。生でそのまま味わうほか、濃厚な味わいを生かしてソテーなどに。
アメーラ
旬:2月〜5月 / 主な生産地:静岡県、長野県
皮が柔らかくとろけるように甘い。近年、人気が急上昇。
徳谷トマト
旬:2月〜4月 / 主な生産地:高知県徳谷
塩分を多く含んだ土地で育つ。甘さと旨みが強い。
イタリアントマト
細長い形をした加熱用のトマトで、サンマルツァーノが主要品種です。日本での栽培は少なく、輸入品がほとんどです。
ミニトマト(プチトマト)
色、味、形も様々な品種があります。甘味が強く、サラダやマリネなど生食向き。さっと加熱してグラタンやパスタのソースにも。
アイコ
旬:6月下旬〜10月 / 主な生産地:長野県など
プラム型ミニトマトで、旨みと甘みが強く、リコピンを多く含んでいます。
優糖星
旬:2月〜5月 / 主な生産地:和歌山県など
その名の通り、糖度が非常に高く、人気が上がっています。
小春ちゃん
旬:4月〜6月 / 主な生産地:茨城県など
甘さと酸味のバランスに優れたミニトマト。
その他
イエローキャロル/オレンジキャロル
オレンジ色で蜂蜜のような甘みのあるミニトマトです。
ブラックプリンス
赤黒いミニトマト。リコピンのほか、アントシアニンも含みます。
マイクロトマト
直径6ミリ〜1センチの超小粒トマト。そのまま食べるか、ソースに。
グリーンゼブラ
しま模様のあるグリーンのミニトマト。味、香りが強く、特に加熱すると美味です。