食材を知って、おいしく調理!

白菜

やさしい味わいの、アジアを代表する葉野菜

95%が水分ですが、ビタミン、ミネラル類がバランスよく含まれます。 中国では大根・豆腐とともに「養生三宝」の一つとされ、精進料理に欠かせない食材として古くから愛されています。 日本で広く普及したのは明治時代と意外に新しく、日清・日露戦争に従軍した兵士が大陸で食べ、その味に感心したのがきっかけといわれています。

1.どんな白菜選んでる?

頭の部分

結球する(葉が重なり球のようになる)品種のものは、葉がしっかりと巻き、頭が開いていないものを選びましょう。

葉脈が左右対称で、緑の色があざやかなもの。 白い部分は真白で黒い斑点が出ていないもの、肉厚なものが良品です。

断面

葉がぎっしりと詰まっていて、断面が平らでみずみずしいもの。 芯がふくらんで、断面が盛りあがったものは鮮度が落ちています。

芯の切り口

丸ごとの場合、切り口はきれいな円で、4センチ程度をめやすに。 切り口が大きすぎるものは、芯が成長しすぎています。 切り口の形がいびつなものや、茶色く変色したものは避けましょう。

重さ

持ってみて、ずっしりと重いものがみずみずしく、良品です。

2.保存&下ごしらえのコツ

冬場の白菜は、まるごと常温で立てて

11月〜2月の、旬の白菜は長持ちします。なるべく丸ごと買い、新聞紙に包んで凍らない程度の冷暗所に、芯を下にして立てておけば、2週間は保存できます。横に寝かせると、下のほうが重みで傷みやすくなるので注意。 葉をはがして使い、冷蔵庫に入るくらい小さくなったらポリ袋に入れて野菜室で保存しましょう。

春・夏の白菜は野菜室で保存

春・夏の白菜は、冬の白菜に比べて傷みやすい傾向があります。 なるべく使いきれる少量ずつ買い、残った場合はポリ袋に入れて野菜室で保存を。

芯に切れ目を入れて成長を防ぐ

白菜は、買ってきてからも成長を続けてエネルギーを消費してしまいます。 長期保存する場合は、芯の切り口に、繊維に沿うように縦に切れ目を入れると、成長を抑えることができます。

調理は時間差で!

火の通り方は、葉先のほうが早く、芯の白いところのほうがゆっくり。煮物や炒め物をするときは、芯のほうから鍋に入れ、芯がややしんなりした頃に葉先を投入しましょう。

外側の葉は煮物、内側はサラダや浅漬けがおいしい

和・洋・中どんな料理にも合う白菜。特に外側の葉はシチューなどの煮込みや煮物、中のほうは鍋物や炒め物、芯に近い内側は薄くそぎ切りにしてサラダや浅漬けにするのがおすすめです。

3.品種と旬

白菜 (結球白菜)

旬:11月〜2月 / 主な生産地:茨城県、愛知県など(冬)、長野県など(夏)

日本で最も多く出回っている白菜。 頭の葉がしっかりと重なった円筒形で、内側が黄色みを帯びた黄心型が主流です。 本来の旬は冬で、特に煮物や鍋物向き。 夏に長野県などで栽培されるものは漬物やサラダに向きます。 産地を変えて一年中出荷されています。

ミニ白菜

旬:11月〜2月 / 主な生産地:茨城県など

少人数の家庭でも食べきれるように開発された小型の白菜。 葉は淡い黄色がかり、味わいは普通の白菜とほぼ同じです。

たけのこ白菜 (紹菜、シャオツァイ)

旬:11月〜2月

長さ45センチほどにもなる細長い白菜。 緑の色が濃く、やや水分が少なく、煮崩れしにくいので、煮物や炒め物に向いています。 国内ではあまり出回っていませんが、中国では広く食べられています。

半結球白菜

旬:11月〜2月 / 主な生産地:茨城県など

完全に結球せず、頭が開いた形。葉は薄く、柔らかいので、おもに漬物用としてつくられていましたが、現在は収穫量が減っています。
また、半結球白菜のうち、春先に出回る若摘みの「山東菜」は、サラダや浅漬けに向いています。

オレンジ白菜

旬:11月〜2月 / 主な生産地:茨城県など

内側の黄色があざやかで、甘みが強く、ビタミンCやカロテンを豊富に含んでいます。 漬物やサラダに最適。

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