食材を知って、おいしく調理!

キャベツ

春はやわらか、冬はしっかりお腹に優しい淡色野菜

ビタミンCと、骨の生成に関わるビタミンKが豊富。このほか、胃を健康に保ってくれるキャベジン(ビタミンU)という成分が含まれています。

1.どんなキャベツ選んでる?

巻き方

<春キャベツ>ふっくらとゆるく巻いているもの。
<冬キャベツ>固く巻いていて、ずっしりと重量感のあるものを。
春・冬とも、全体の形は横長で、頭がとがっていないものを選びましょう。

芯の断面

芯の長さが4〜5センチ程度のものを。芯が長すぎるものは苦味が出ている場合があります。また、断面が盛り上がっているものは鮮度が落ちています。

芯の切り口(芯の太さ)

切り口はきれいな円で、500円玉大までをめやすに。切り口が大きすぎるものは、芯が生長しすぎています。切り口の形がいびつなものや、乾燥して黄ばんだものも避けましょう。

葉脈が横に細く張り出してから上に伸びているものが甘くておいしい。外側の葉まで弾力があってしっかりと立ち上がり、きれいな緑色のものを。外側の葉がだらりと広がっていたり、黄ばんでいたりするものは避けましょう。

重さ

同じ品種で、同じ大きさなら、重い方が良品といえます。

2.保存&下ごしらえのコツ

なるべく縦割りせず、葉をはがして使う

キャベツの芯は「茎」の部分。半分にカットされたものは、芯の切り口からどんどん水分が逃げて鮮度が落ちやすくなるので、丸ごと買ったほうが鮮度を保てます。一度に使いきらない場合は、芯を縦割りせず、丸ごとのまま、葉を外側からはがして使いましょう。

長期保存は芯をくりぬいて水分補給

長く保存したい場合は、芯の部分を丸くくり貫き、ぬらしたキッチンペーパーを詰め、ポリ袋に包んで野菜室に入れると長持ちします。
芯をくりぬくと、葉も1枚ずつはがしやすくなります。

せん切り、ざく切りを冷凍保存

キャベツのせん切りやざく切りしたものは冷凍保存できます。切ったものを冷水に1〜2分放してぱりっとさせ、よく水気を切ってから、保存用のポリ袋に入れて冷凍庫へ。サラダは自然解凍。炒め物などの場合は凍ったまま調理できます。

ラップをはがしてムレを防ぐ

キャベツは収穫後も呼吸しているため、ラップをしたままだとムレやすくなります。購入時にラップで包まれていたら、新聞紙やポリ袋に包みなおして冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。

キャベツの芯は捨てないで!

芯にはビタミン類が豊富で、甘みもあります。薄くそぎ切りに炒めるか、さっと湯がいて甘酢やマヨネーズで和え物にするなどしていただきましょう。

3.品種と旬

収穫時期によって、春キャベツ、夏秋キャベツ、冬キャベツと分けられ、それぞれ特徴が異なります。アブラナ科の野菜で、青汁でおなじみのケールが、キャベツの原種です。

冬キャベツ(寒玉)

旬:11月〜2月 / 主な生産地:愛知県、千葉県

形が扁平で、内側の葉は白っぽく、固く巻いています。生食するとシャキシャキした歯ごたえ。煮崩れしにくいので、ロールキャベツやシチューなど煮込みにもむいています。

春キャベツ(春玉、新キャベツ)

旬:3月〜5月 / 主な生産地:千葉県、神奈川県、愛知県

早春から初夏にかけて出回るキャベツで、巻きはゆるやか。内側まで淡い緑色をしています。葉がやわらかく、口当たりもみずみずしいので、サラダ、浅漬、炒め物などに。

夏秋キャベツ(高原キャベツ)

旬:7月〜9月 / 主な生産地:群馬県、北海道、長野県

おもに高原や寒冷地で栽培され、夏に収穫されます。冬キャベツの改良種が多く、冬キャベツと春キャベツの中間的な味わい。

グリーンボール(丸玉)

旬:5月頃 / 主な生産地:都市近郊(春)、北海道、高原地域(夏)

その名のとおり、バレーボールを小ぶりにしたようなまん丸な形。内側まで淡い緑色をしています。葉は肉厚ですが柔らかく甘みがあり、サラダにも煮込みにも向きます。春から夏にかけて出回ります。

紫キャベツ(赤キャベツ)

旬:11月〜2月

鮮やかな赤紫色は、ポリフェノールの一種、アントシアニンによるもの。やや苦みがありますが、歯ごたえがシャキシャキとしています。色と香りを生かしてサラダやピクルスに。

芽キャベツ

旬:11月〜2月 / 主な生産地:北海道、千葉県、静岡県、長崎県

一口サイズのキャベツで、1本の茎に50個以上も実ります。味が濃く、栄養価が高いことで知られます。シチューなどの煮込みにぴったり。

プチヴェール

旬:12月〜2月

キャベツの原種で青汁の原料として知られるケールと、芽キャベツをかけあわせた新しい野菜です。甘みとこくがあり、サッとゆでてホットサラダなどに。

ちりめんキャベツ(サボイキャベツ)

葉がちりめんのように縮れているヨーロッパではポピュラーな品種。加熱すると甘みがでて、味がよくしみるので煮込み料理向き。輸入品が多いですが、日本でも静岡・千葉などで一部栽培されています。少量ですが、一年中出回っています。

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