里いも
とろける食感に土の恵みがたっぷり
主成分は炭水化物ですが、いも類の中ではもっとも低カロリー。
1.どんな里いも選んでる?
皮
きれいなしま模様で、表面に傷や芽がないものを。土の中でよく育ったものほど、しま模様がはっきりしている傾向があります。
お尻の部分
キュッと締まっているものを。ここがフカフカしているものは傷んでいるので避けましょう。
なるべく泥つきを
熱帯生まれのさといもは、乾燥に弱いのが特徴。なるべく泥つきを選びましょう。
切り口
切ったとき、中身が乳白色でつやのあるものが新鮮。赤っぽい斑点が出ているものは鮮度が落ちています。
2.保存&下ごしらえのコツ
新聞紙で包んで、常温保存
里いもは、寒くて乾いたところをきらうので、冷蔵庫での保存はむきません。表面が乾かないように新聞紙に包んで、風通しのよいところで保存し、なるべく新鮮なうちに使いきりましょう。
ぬめりが気になるときは
皮をむいたら塩でもみ、ぬめりが出たら水洗いしましょう。ただし、ぬめりもおいしさのうちなのでほどほどに。
皮は乾くとむきやすい
皮が乾燥しているとむきやすくなります。皮についた土をたわしで洗い、しばらく乾かしてからむくとよいですね。
軽く電子レンジにかけると手軽に乾かせます。
手がかゆくなるときはお酢を!
酢か塩を手につけておくと、かゆくなりにくくなります。かゆくなったら酢水で洗うとやわらぎます。
水から茹でましょう!
里いもを煮る場合は、水から茹でるようにします。比較的、火が通りやすいので、沸騰しているお湯の中に入れると、表面だけが早く煮え、中に芯が残ることも。煮くずれの原因にもなります。
電子レンジで簡単「きぬかつぎ」
特に小いもは、皮つきのままゆでるか、電子レンジで加熱するとつるんと皮がむけます。そのまま味噌をつけて「きぬかつぎ」でどうぞ。
「きぬかつぎ」・・・小いもを皮のまま茹でるか蒸して、皮を剥いて味噌や塩をつけて食べる料理。
3.品種と旬
土垂れ(どだれ)
旬:9月〜11月 / 主な生産地:埼玉県、千葉県など関東中心
やや大ぶりで楕円形の里いも。一年中出回っています。柔らかく、ねっとりと粘り気があり、煮くずれしにくいのが特徴で、カレーやシチュー、煮ものなどの料理に最適。子いも用品種。
セレベス
旬:12月 / 主な生産地:千葉県
インドネシアのセレベス島原産で、芽が赤いのが特徴。「大吉」とも呼ばれます。ホクホクしていてぬめりが少なく、早く火が通るため、薄味の含め煮向き。親子いも用品種。
八つ頭(やつがしら)
旬:12月 / 主な生産地:埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県など
親いもと子いもがくっついた独特の形が、八つの頭のように見えることから名づけられました。あっさりとした味わいで、煮くずれしにくいため、煮物向き。おせち料理に使われます。親子いも用品種。
海老芋(えびいも)
旬:12月 / 主な生産地:静岡県
唐芋ともいい、京料理に使われます。土寄せの工夫により、エビのように曲がった形に。煮くずれしにくく、淡白な味わいです。親子いも用品種。
京芋(きょういも)
旬:11月〜1月 / 主な生産地:宮崎県
その形から「たけのこ芋」とも呼ばれます。中には長さが60センチ以上になるものも。身がきめ細かく、煮くずれしにくいので煮物にむきます。親いも用品種。
石川早生(いしかわわせ)
旬:8月〜9月 / 主な生産地:宮崎県、鹿児島県など
小粒でころんと丸い形。秋口に出荷されます。煮物のほか、「きぬかつぎ」に最適。子いも用品種。
注:里いもは、茎の肥大したもので、株の中心に大きな親いもがあり、そこから、子いも、孫いもがふえていきます。親いもを食用にせず、子いもや孫いもを食用にするのを「子いも用品種」、親いもを食用にするのを「親いも用品種」、親いも、子いもの両方を食用にするのを「親子兼用種」といいます。