食材を知って、おいしく調理!

きのこ

低カロリーで旨みたっぷり

きのこは、カビなどに近い菌類。私たちが食べているのは、子孫を残すために胞子をつくる“子実体”という部分で、植物でいえば“花”に当たります。低カロリーで食物繊維やビタミンB類などが豊富に含まれるほか、免疫力を高めるといわれているβ‐グルカンという多糖類の作用にも注目が集まっています。

1.どんなきのこ選んでる?

カサ

カサが開ききっていない、こんもりした形で肉厚のものを選びましょう(これは、マッシュルームやブナシメジなど多くのきのこに共通)。カサが開ききって胞子が出たものや、汗をかいたように湿っているものは傷みやすいので注意。

カサの裏側

カサの裏が真っ白で、茶色っぽく変色していないもの、ひだがはっきりしているものが良品です。

太めでしっかりしているものを選びましょう。

マッシュルーム

カサが開ききっていない、真っ白なものを(ブラウンマッシュルームの場合はきれいな薄茶色)。軸はしっかりしているものを選びましょう。カサの裏側にあるヒダが黒いのは、マッシュルームの特性なので、気にする必要はありません。鮮度が落ちると、全体に湿っぽくなってきます。

ブナシメジ

カサが開ききっていない、丸く小ぶりなもの、軸が太めで短く、つけ根がふっくらしたものを。

マイタケ

全体に張りがあり、カサが密集しているもの、茎がしなっとしておらず、ポキポキ折れそうなしっかりしたものが良品です。

2.保存&下ごしらえのコツ

なるべく洗わない

洗うと水っぽくなり、香りも飛んでおいしくなくなります。一般に出回っているきのこは、清潔な環境で栽培されているので、おがくずなどを軽く払う程度で大丈夫。汚れが気になるときは、湿らせたキッチンペーパーなどで軽く拭きましょう。天然きのこなどで土がついている場合は手早く水洗いし、すぐに水気を拭き取って。

焼く・炒めるは強火が基本

網焼きは、きのこの香りと旨みをそのまま味わうのに最適。やや強めの中火にし、しいたけはカサの裏、マツタケやエリンギは切り口を上にして網に乗せ、水分が表面に出て濡れたようになるまで焼きます。炒め物の場合も強火が基本。弱火でじくじく炒めると、水っぽくなってしまいます。

煮たときはスープも一緒に味わって!

きのこに豊富に含まれるビタミンB群は、煮ると煮汁に溶け出してしまいます。ですから、煮るときは煮汁も一緒に味わえるような薄味にするか、スープにしたほうが、ビタミンの損失は少なくて済みます。

保存はムレを防いで冷蔵庫で

きのこは日持ちしません。冷蔵庫の野菜室に入れ、3日を目安に使い切りましょう。このとき、ムレを防ぐため、キッチンペーパーを一枚かぶせてからラップすると長持ちします。

生しいたけの天日干し

きのこの保存法として最も適しているのが天日干し。特にしいたけは、完全に乾燥させなくても、半日天日にさらすだけでもOK。日持ちがよくなるだけでなく、紫外線によってエルゴステロールという物質がビタミンDに変化して、栄養価とおいしさがアップするといわれています。

3.品種と旬

市場に出回っているきのこのほとんどは、おがくずに種菌を植え付けて栽培する「菌床栽培」によるもの。しいたけは、クヌギなどの木に菌を植え付けて自然に近いかたちで栽培する原木栽培のものも出回っています。菌床栽培のものは一年中手に入りますが、秋から冬にかけてできるものが味がよいとされています。

しいたけ

旬:4〜5月、9月〜1月 / 主な生産地:徳島県、岩手県、北海道、群馬県

日本の代表的な食用きのこ。旨みが強く、焼き物、煮物、天ぷら、汁物など、和風料理はもちろん、スープやパスタにも合います。β‐グルカンがきわめて多く含まれています。菌床栽培と原木栽培があります。

干ししいたけ

主な生産地:大分県、宮城県、熊本県

干すことで独特の旨みと香りが増し、よく出汁が出るので、煮物や寿司、吸い物によく使われます。原木栽培でつくられます。

ブナシメジ

主な生産地:長野県、新潟県、福岡県など

秋にブナなどの広葉樹の倒木に生えるきのこ。菌床栽培されたものが広く流通しています。歯ごたえがよく、くせがないので、鍋物、煮物、炒め物、汁物など、どんな料理にもよく合います。

エリンギ

主な生産地:長野県、新潟県、福岡県など

ヨーロッパ原産といわれています。日本では1990年代から人工栽培されるようになりました。シコシコとした歯ごたえが特徴で、ソテーやスープにぴったり。

マイタケ

主な生産地:新潟県、静岡県、福岡県など

ぱりっとした歯ごたえが特徴。このきのこを山中で見つけると、舞い上がって喜ぶところからこの名がついたという説があります。1990年代頃から人工栽培が可能となり、身近になりました。鍋物、天ぷら、炊き込みご飯などに。

エノキダケ

主な生産地:長野県、新潟県、福岡県など

本来の旬は冬で、雪の中からでも発生するところからユキノシタの別名も。原種に近い、茶色っぽいエノキも、ブラウンエノキ、カキノキダケの名で出回っています。鍋料理、お吸い物、酢の物などに。

ナメコ

主な生産地:長野県、山形県、新潟県など

粘液でおおわれているのが特徴。自然のものは、秋から初冬にかけて広葉樹の倒木などに生えます。粘り気を生かし、味噌汁、そばの具、なめこおろしなどに。袋ごと冷凍保存も可能です。

マッシュルーム

主な生産地:千葉県、岡山県、茨城県など

シャンピニオン、ツクリタケとも呼ばれ、ヨーロッパで古くから食べられてきたきのこ。シチューなどの煮込み料理やソテー、生で薄切りにしてサラダにも。ブラウンマッシュルームと呼ばれる茶色の品種はしっかりとした食感で加熱向き。ジャンボマッシュルームは、ふつうのマッシュルームを大きく育てたもので、そのままステーキなどに。

ヒラタケ

主な生産地:茨城県、新潟県、長崎県など

『今昔物語』や『平家物語』にも登場するほど、古くから親しまれてきたきのこ。くせがなく、汁物、炊き込みご飯、天ぷらなどどんな料理にもよく合います。若いものが「シメジ」の名で売られていることがありますが、ホンシメジ・ブナシメジとは別物。

マツタケ

旬:9月〜10月 / 主な生産地:長野県、岩手県、石川県 輸入物は中国、韓国、アメリカなど

独特の香りが、古くから愛されてきた秋の風物詩。松林に生え、松の根と共生しながら育つため、人工栽培ができない希少なきのこです。近年は9割以上が輸入品。網焼き、炊き込みご飯、お吸い物などに。

ハナビラタケ

主な生産地:長野県、新潟県など

亜高山帯の針葉樹にはえるきのこで、最近人工栽培が成功。β‐グルカンの含有量が多いのが特徴で、くせがなく、さまざまな料理に利用できます。

ポルチーニ

主な生産地:イタリア、ポーランドなど

イタリアを代表するきのこ。香りが豊かで、白ワインやシャンパンによく合い、パスタやリゾットに使われます。日本では乾燥品やワイン漬が主流ですが、秋の一時期には生のものも出回ります。

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