2009年02月05日

食品中に含まれるアレルギー物質の検査法を開発
(対象物質:えび、かに、キウイフルーツ、モモ、リンゴ)

~当該技術をライセンスし、実用化~

ハウス食品は、食品衛生法が定めるアレルギー物質のうち「えび」「かに」「キウイフルーツ」「モモ」「リンゴ」のPCR検出技術(注)を新たに開発いたしました。今回開発した「えび」と「かに」の検出技術では、従来の甲殻類の検出技術では不可能だった「えび」と「かに」をそれぞれ区別して検出することが可能となります。したがって、今回開発した技術を用いた検査結果を基に食品表示を行うことにより、甲殻類アレルギーの方の中で、「えび」または「かに」のいずれか一方は食べることができる(食べても症状がでない)方の食の選択の幅を拡げることができると考えています。

また、ハウス食品では今後、これら技術をライセンスすることにより、実用化します。

注:『アレルゲンのPCR検出技術』とは…
個々の特定原材料(あるいは特定原材料に準ずるもの)に特徴的なDNA配列を増幅させることにより、食品中に特定原材料等が含まれているか否かを判定する検出技術のこと。PCRとはPolymerase Chain Reactionの略。

【開発の背景】

アレルギー物質を含む食品は、食品衛生法により、添加物及び食品への表示が義務付けられる特定原材料7品目(小麦、そば、卵、乳、落花生、えび、かに)と、表示が推奨される特定原材料に準ずるもの18品目(あわび、いか、いくら、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン)が指定されています。

これらのうち、「えび」と「かに」については、アレルギーに関する症例数が多いことから、平成20年6月の食品衛生法施行規則の改正により、表示が推奨される特定原材料に準ずるものから、新たに表示が義務付けられる特定原材料に指定されました(平成22年6月まで、2年の猶予期間あり)。

ハウス食品では、食物アレルギーを持つお客様の安全・安心を確保するために、1996年頃から、その当時まだ分析法がなかったアレルギー物質について、PCR法を用いた検出技術の開発研究を進め、研究を通して得られた技術成果や知見を学術論文として発表するなどの実績を重ねてまいりました。「そば」のPCR検出技術に関する論文では、日本農芸化学会刊行の英文誌(Bioscience Biotechnology and Biochemistry)から2005年度論文賞を受賞いたしております。

そこで、これら研究の経験を活かして、2005年から厚生労働科学研究費補助金(食品の安心安全確保推進研究事業)による「食品中に含まれるアレルギー物質の検査法に関する研究」に参画し、関係機関との共同研究により、担当した甲殻類(えび、かに)と果実(キウイフルーツ、モモ、リンゴ)のPCR検出技術を開発いたしました。

「えび」、「かに」のPCR検出技術については、「アレルギー物質を含む食品の検査方法を評価するガイドライン」に示された定性試験法の評価基準を満たすことを確認しており、平成21年1月22日付の厚生労働省医薬局食品保健部長通知「アレルギー物質を含む食品の検査方法について」(食安発第0122001号)に収載されました。


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